当家では、写真の災難が多く水没が何度もありました。と言っても、震災を受けたわけではありません。実は子供たちの中が悪く、過去に写真がお風呂に投げ込まれたりして、紙が団子のようになってしまったことがあったのです。
その反撃で同じような報復もあり、子供たちの写真は散々な状態です。何度も救ってやったのですが、ネガそのものの管理が悪かったり、いただきモノだったり、プリクラだったりして、多くが復活不能となって行きました。
その関係で、親が所有していた大切な子供たちの写真については、まとめて引越したり、隠しておいたのですが、家内のおおらかな管理の結果、何と雨ざらし状態になっていた物が発見されたのです。
ただ、家内いわく雨に濡れたのは当方の責任とか。どうも、片づけが悪く当方が頭に来て、外に出した物の中に隠されていたとのことでした。
ショックですね。というのは、隠していた大切な子供の写真の多くが、雨ざらし状態だったのです。そしてもっと悲しいのは、いざと言う時のためと保管していた一部のネガフィルムも一緒だったのです。
当方は、知らなかったのですが、ネガフィルムは水溶性のため、回収したネガフィルムはドロドロ状態で、完全に透明なフィルムになっていました。回りに茶色の液体がブヨブヨと取り巻いているのです。悲しいですね。
でも、良く見ると1割程度ですが、何か微妙に残っているものがありました。1枚には満たないのですが、何かが見えます。また、極一部ですがほぼ完全な物も後から見つけました。
さて、これらをどうやって救ったら良いでしょうか。
濡れている写真の方は紙なので、汚れを取って、乾燥させて接写しましょう。問題はネガの生きている部分です。
いろいろ考えました。昔は、フィルムスキャナーを持っていましたが、性能が悪く捨てました。今はと調べると、フラットベットスキャナーがその機能を持っているようです。でも、これだけ液状化したものなので、乾燥させてもスキャンする気になれません。
そこで考えました。「そうだ、フォトショップに色の反転機能がある。それを使ってみましょう。」と言うことで、接写というかマクロに強いRICOHのRR30の登場です。
マクロができるデジカメはいろいろありますが、古いRR30が今でも最強です。たしか1cm接写が可能で、しかもピタッとピントが合い、その写りの良さも過去の経験で折り紙つきだからです。
早速、やってみました。方法は、濡れたネガフィルムを一応乾燥させます。次にLED電球を下に置いて、その上に上白紙をかぶせます。
本当はガラス板を使いたいのですが、そんなものをワザワザ作っても、今回限りかも知れませんので、応急にしましょう。
LED電球の上に置いた上白紙の上にネガフィルムを置いて、一脚などで半固定したRR30で接写します。勿論平らで白色透明な板があれば最高ですが、ネガフィルム単独でもほぼフラットなので、良しとしました。
撮影後、PCにデータを移管し、フォトショップの反転機能を使いました。すると、どうでしょうか。簡単な操作にもかかわらず、見事な取り込みができたのです。
勿論水没していたフィルムは青色が強い状態になりましたが、そこは補正機能で復活です。正直、ここまで出来るとは思いませんでした。
救出作戦によって、あきらめていた子供たちの写真が復活して感激です。これなら、ネガ状態のものをPCに簡単に入れることが出来るでしょう。
イメージ?
まあ、皆さんのご家庭では、こんな悲惨なことは無いでしょうが、眠っているネガをPCに入れると結構楽しいです。是非、やってみてください。大それた作業や機器でなくても、意外なくらい綺麗に取り込めると思います。
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